ドラッグストア薬剤師はやめとけ?実際に働いてわかった本当の理由【現役管理薬剤師】

薬剤師転職

「ドラッグストア薬剤師はやめとけ。」

就職活動や転職活動をしていると、一度はこんな言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。

SNSや口コミを見ると、

「忙しすぎる」
「クレーム対応が大変」
「薬剤師なのにレジばかり」

といったネガティブな意見も少なくありません。

私自身、新卒で中小ドラッグストアへ入社し、その後大手ドラッグストアへ転職しました。

現在は管理薬剤師として働いています。

だからこそ言えるのは、「やめとけ」と一言で片付けられる仕事ではないということです。

もちろん、大変なことはたくさんあります。

私も新人時代には「辞めたい」と思ったことが何度もありました。

それでも今振り返ると、ドラッグストアを選んだからこそ得られた経験も数多くあります。

この記事では、実際に働いた経験をもとに、

  • ドラッグストア薬剤師が「やめとけ」と言われる理由
  • 実際に働いて感じたこと
  • 向いている人・向いていない人

について、本音でお話しします。

これから就職・転職を考えている方の参考になれば幸いです。

ドラッグストア薬剤師が「やめとけ」と言われる5つの理由

インターネットを見ると、「ドラッグストア薬剤師はやめとけ」という意見をよく見かけます。

実際に働いた立場から見ると、その理由はある程度理解できます。

ただし、会社によって状況はかなり違うので、「全部のドラッグストアがそう」というわけではありません。

ここでは、私が実際に感じたことも交えながら紹介します。

① クレーム対応で精神的に消耗する

私が一番大変だったと感じたのは、患者さんからのクレーム対応です。

「毎日怒鳴られる」というわけではありません。

むしろ、一つひとつの出来事だけを見ると、それほど大きな問題ではないことがほとんどです。

しかし、その小さな出来事が毎日のように積み重なると、想像以上に疲れます。

例えばこんなことがありました。

患者さんを気遣って、

「今日は体調はいかがですか?」

と声を掛けたところ、

「俺の顔を見て体調悪そうに見えるのか?」

と怒られたことがあります。

こちらには悪気はまったくありません。

それでも受け取り方は人それぞれです。

また、

「早くして。」

と言われたり、

ジェネリック医薬品を提案すると、

「絶対に嫌だ。」

と長時間説明を求められたり。

最近ではマイナンバーカードに関する説明だけで長く時間を取られることもあります。

一つひとつは小さな出来事です。

でも、それが何件も続くと、少しずつ気持ちが削られていきます。

私はこの「小さなストレスの積み重ね」が、一番きついと感じました。

② 想像以上に忙しい

ドラッグストアは調剤だけをしていればいい職場ではありません。

処方箋が重なる時間帯はもちろん忙しいですが、それ以外にも仕事があります。

OTC医薬品の相談。

健康食品の質問。

売り場について聞かれることもあります。

忙しい店舗では、

処方箋対応をしている途中に、

「この薬はどこですか?」

「血圧計を探しているんだけど。」

と声を掛けられることも珍しくありません。

頭を切り替えながら仕事を進める必要があるため、慣れるまではかなり大変でした。

③ 覚えることが多い

学生の頃は、

「薬を覚えれば仕事になる。」

と思っていました。

実際は違います。

薬だけでは足りません。

OTC医薬品。

サプリメント。

介護用品。

健康食品。

季節商品。

保険制度。

マイナンバーカードの運用。

次から次へと新しい知識が必要になります。

新人の頃は、

「こんなに覚えることがあるの?」

と驚いた記憶があります。

ただ、この経験は今振り返ると大きな財産になっています。

④ 店舗によって働きやすさが大きく違う

これはドラッグストアに限りませんが、店舗による差は本当に大きいです。

私も転職を経験したことで、それを痛感しました。

忙しさ。

人間関係。

教育体制。

薬剤師の人数。

医療事務との連携。

同じ会社でも店舗によって雰囲気はまったく違います。

だから、「ドラッグストアは全部ブラック」という考え方は少し違うと思っています。

私自身、転職して働く環境はかなり改善しました。

だからこそ、会社選びだけでなく店舗選びも大切だと感じています。

⑤ 新人は慣れるまで苦労する

私は新人時代、入力が本当に苦手でした。

処方箋を見ても複雑な保険の入力方法が分からない。

医療事務さんに質問するのも怖い。

職場の空気も張り詰めていて、

「また聞くの?」

と思われるのではないかと不安でした。

今だから笑って話せますが、当時は毎日必死でした。

それでも少しずつできることが増え、仕事にも慣れていきました。

新人の頃は誰でも苦労します。

だから最初から「自分だけ向いていない」と思う必要はありません。

それでも私がドラッグストア薬剤師になって良かったと思う理由

ここまで読むと、

「やっぱりドラッグストアは大変そう。」

と思った方もいるかもしれません。

もちろん、大変なことはあります。

私も新人時代は何度も辞めたいと思いました。

それでも今振り返ると、「ドラッグストアで働いて良かった」と思っています。

その理由をお話しします。

福利厚生は想像以上に助かる

ドラッグストアで働くメリットとして、福利厚生は意外と大きいです。

会社によって内容は異なりますが、社員割引を利用できる会社が多くあります。

洗剤やティッシュなどの日用品。

風邪薬や湿布などの一般用医薬品。

サプリメントや健康食品。

普段使うものを割引価格で購入できるので、長く働くほど恩恵を感じます。

「そんなことで?」と思うかもしれません。

でも毎日の生活に関わることなので、積み重なると意外と大きいんです。

OTCの知識が身につく

調剤薬局では処方薬の知識が中心になります。

一方でドラッグストアでは、

「市販薬で様子を見てもいいですか?」

「このサプリメントは飲んでも大丈夫ですか?」

という相談を受ける機会があります。

最初は答えられませんでした。

でも経験を重ねるうちに、市販薬やサプリメントの知識が自然と身についていきました。

家族や友人から相談されることも増え、

「あ、この経験は役に立っているな。」

と感じることが多くなりました。

管理薬剤師という新しい挑戦ができた

私が転職して一番良かったと思っていることです。

前職は中小企業でした。

上のポストが埋まっていて、管理薬剤師になるイメージが持てませんでした。

もちろん会社によって違います。

でも私の職場では、しばらく空きそうな雰囲気はありませんでした。

転職したのは大手ドラッグストアです。

店舗数が多いため異動もあり、管理薬剤師になるチャンスがありました。

私は同じ仕事を何年も繰り返すより、

「新しいことに挑戦したい。」

というタイプです。

管理薬剤師になったことで、

店舗運営やスタッフ教育など、新しい経験ができました。

責任は増えましたが、それ以上に成長できたと感じています。

ドラッグストア薬剤師に向いている人

私が働いて感じた「向いている人」の特徴です。


人と話すことが苦にならない人

調剤だけではありません。

OTC相談や売り場の案内など、人と接する機会は多いです。

コミュニケーションを楽しめる人には向いています。

新しい知識を学ぶことが好きな人

医薬品だけではなく、

サプリメント。

健康食品。

介護用品。

制度改正。

学ぶことはたくさんあります。

「勉強が嫌い。」

という人には少し大変かもしれません。

キャリアアップしたい人

店舗数が多い会社では、

管理薬剤師。

エリアマネージャー。

本部職。

教育担当。

など、さまざまなキャリアがあります。

「ずっと同じ仕事だけでは物足りない。」

そんな人には向いている環境だと思います。

ドラッグストア薬剤師に向いていない人

逆に、こんな人は大変かもしれません。

  • クレーム対応が極端に苦手
  • 人と話す仕事を避けたい
  • 調剤だけをやりたい
  • 忙しい環境が苦手

ただし、これはドラッグストア全体ではなく店舗による部分も大きいです。

実際、私も転職して働きやすさはかなり変わりました。

「ドラッグストアだから向いていない。」

ではなく、

「その職場が自分に合っていなかった。」

というケースも少なくありません。

ドラッグストア薬剤師は「やめとけ」とは思わない

私自身、新人時代は何度も辞めたいと思いました。

クレーム対応で落ち込んだ日もあります。

入力ができなくて悩んだこともあります。

職場の空気が怖くて質問できなかった時期もありました。

それでも今振り返ると、

あの経験があったから今の自分があると思っています。

転職したことで働く環境は改善しました。

福利厚生も良くなりました。

管理薬剤師という新しい仕事にも挑戦できました。

だから私は、

「ドラッグストア薬剤師はやめとけ」とは思いません。

大切なのは、

ドラッグストアかどうかではなく、

自分に合う会社・店舗を選ぶことです。

もし今の職場で毎日つらい思いをしているなら、

「ドラッグストアだから仕方ない。」

と我慢する必要はありません。

私自身、転職したことで働き方は大きく変わりました。

よくある質問(FAQ)

ドラッグストア薬剤師は本当にきついですか?

忙しい店舗では大変なこともあります。特に調剤・OTC対応・患者対応が重なる時間帯は忙しく感じます。ただし、忙しさは会社や店舗によって大きく異なります。

調剤薬局とどちらがおすすめですか?

調剤だけを極めたいなら調剤薬局、幅広い知識を身につけたいならドラッグストアがおすすめです。どちらが優れているというより、自分の働き方に合うかどうかが重要です。

ドラッグストア薬剤師は年収が高いですか?

一般的には調剤薬局より高めの求人も多くあります。ただし、会社や地域、役職によって差があります。年収だけでなく、福利厚生や働きやすさも含めて比較することをおすすめします。

新卒でドラッグストアに就職しても大丈夫ですか?

問題ありません。私自身も新卒でドラッグストアに入社しました。最初は苦労しましたが、経験を積むことでできることが増えていきました。

同じドラッグストアでも会社によって中身はかなり違います。大手と中小で働いてみた違いもあわせてどうぞ。

まとめ

ドラッグストア薬剤師は「やめとけ」と言われることがあります。

たしかに、

  • クレーム対応
  • 忙しさ
  • 覚えることの多さ

など、大変な面はあります。

しかし、その一方で、

  • 福利厚生
  • OTCの知識
  • キャリアアップの機会

など、多くのメリットもあります。

私は転職を経験したことで、「ドラッグストア」という働き方ではなく、「職場選び」が何より大切だと実感しました。

もし今、不安を感じているなら、一人で抱え込まずに複数の会社を比較してみてください。

それだけでも、新しい選択肢が見えてくるかもしれません。

今の職場しか知らないと、比較することができません

私も新人の頃は、「今の職場が普通なんだ」と思っていました。

でも転職活動をしてみると、会社によって教育体制や人間関係、福利厚生は大きく違うことを知りました。

私は転職サイトを「今すぐ辞める人が使うもの」だと思っていましたが、実際は違いました。

担当者と話をするだけでも、「今の職場だけがすべてではない」と分かり、気持ちがかなり楽になりました。

今すぐ転職する必要はありません。

まずは求人を見たり、キャリア相談をしたりするだけでも、新しい選択肢が見えてくることがあります。

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